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Posted by 綾部ふゆ on

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【それっぽく歌ってみました】邦楽BadApple!!-傷林果-【杏ノ助】の歌詞、なんて言ってるの?

Posted by 綾部ふゆ on   0 trackback

 



えー、改めまして、辺境の地にようこそいらっしゃいました。
この度、【それっぽく歌ってみました】邦楽BadApple!!-傷林果-【杏ノ助】の歌詞を担当させていただきましたアヤベです。

海外の方だけでなく、日本人の皆さまからも歌詞が難しいと大好評wwなので、
古語の歌詞の説明をゆるゆるとさせていただきたいと思います。

今回、この「歌ってみた」企画が持ち上がってから一気にインスピレーションが湧いてきまして、
数時間で古語の歌詞をつけました。
動画の主コメにも書いてもらったのですが、歌詞の大まかな意味は本家様と同じです。
ですが、私の未熟な語彙の問題で、意訳をして、訳しやすいようにアレンジしていたり、
言葉遊びを入れさせてもらったりしてます。
前置きが長くなりましたが、早速、以下に、
動画に使用した古語の歌詞と、古語の歌詞を現代語訳したものを載せてみます。





Bad Apple!! → 傷林果
※カッコの中は読みがなです

流れゆく時の中にさへ(え) 心憂きものくるくるまは(わ)りて
此方(こなた)より離(か)れける心も見ゆることなし 知らぬわ
おのづ(ず)から動くをよしとせず 時の透き間へ流るる さりとて
知ることもなきまま 風のやう(よう) うつろひ(い)て ただ うつろふ(う)

夢見るや 浅き夢見じ はらはら消ゆる言葉 言の葉
あは(わ)れがれども困(こう)ずるならば いたづ(ず)らにただ眺め続けむ(ん)
心まよは(わ)す言の葉にさへ(え) まどふ(う)ことなく ただ上の空
思ひ(い)わずらふ(う)ことなどを(お)かし 総て変えゆくなら 黒にせむ(ん)

流れゆく時の中にさへ(え) 心憂きものくるくるまは(わ)りて
此方(こなた)より離(か)れける心も見ゆることなし 知らぬわ

夢見るや 浅き夢見じ はらはら消ゆる言葉 言の葉
あは(わ)れがれども困(こう)ずるならば いたづ(ず)らにただ眺め続けむ(ん)

若し(もし)おのづ(ず)から動かば 総て壊さむ(ん) 総て 総て 壊さむ(ん)
心の色はうつりにけりな 射干玉(ぬばたま)の夜 黒より白へ
そなたの心 此方(こなた)の心 総て知らざることばかりゆゑ
重たき夢の縁(ふち)より覚めて 壊さば壊せ 総て黒になれ





(現代語訳※意訳)

流れていく時の中でさえ 面白くないものがくるくる廻って
私から離れていく心も見えないわ 知らない
自分から動くこともしないで 時の透き間に流れる それに
色んなことを知らないまま 風のように流されて変化して ただただ色褪せていく

夢を見てる? 夢なんて見ていないわ 話し言葉も詩も歌も はらはら消えていく
心を揺らしても疲れちゃうなら 何もしないで傍観者でいるだけ
気持ちが揺れるほどの思いを込めた言葉にも 惑わされないで ただ上の空
悩んだり迷ったりすることも悪くはない すべて変えるなら黒にしましょう

流れていく時の中でさえ 面白くないものがくるくる廻って
私から離れていく心も見えないわ 知らない

夢を見てる? 夢なんて見ていないわ 話し言葉も詩も歌も はらはら消えていく
心を揺らしても疲れちゃうなら 何もしないで傍観者でいるだけ

もしも自分から動くなら すべて壊すわ すべて すべて壊すわ
(小野小町の歌じゃないけど)心の色はむなしく色褪せてしまったわ 真夜中に 黒から白へ
あなたの心も 私の心も すべて知らないことばかりだから
重たい夢の縁から目を覚まして 壊すのなら壊してしまえ ぜんぶ、黒になれ





このような感じになります~。
本家様の歌詞と照らし合わせていただければと思うのですが、
大体意味がおんなじでしょ?(笑)
未熟な点があるアヤベ古語ですが、基本的に古語の辞書に載っている単語しか使用していません。
「くるくる」も「はらはら」も載ってるんだよ!

上記の現代語訳はもう、ざっくりとやっちゃってますので、細かな名詞や動詞などは、ご興味があれば(笑)辞書で意味などを確認していただきたいのですが、
以下、より「きょティが傷林果歌ってみた動画」をお楽しみいただくために、
分かる人にしか分からない、むしろ誰にも分からない、
アヤベお得意(?)のちょっとした言葉遊びの解説をしたいと思います。

……眠くないですか?
大丈夫ですか?大丈夫ですよね?(笑)




此方(こなた)
平安時代以降使われた語。魅力的な一人称が多くて色々と迷いましたが、
今回はミヤビ~な感じを出したかったので「こなた」にしました。
「私」を全て、この語に訳しています。

浅き夢見じ
これは皆さんもご存知の「いろはうた」から引用した言葉です。
これには「浅き夢見し(浅い夢を見た)」と「浅き夢見じ(浅い夢など見るまい)」という二種類の読み方があるという説があるのですが、本家様の歌詞のイメージから虚無的な雰囲気を感じたので、意味的にも合うし…、と、こっちにしました。
「夢見し」か「夢見じ」か……ということについて、
以下のサイト様のコラムが非常に分かりやすいです。
>>【知の関節技:いろは歌の読み方「浅き夢みし」 か 「夢みじ」 か】

はらはら消ゆる言葉 言の葉
古語の世界でも、「言葉」という語は私たちが通常つかう「言葉」と同じ意味を持っています。
一方、「言の葉」の場合は、言語を木の葉に見立てているので、ちょっとスペシャルな意味がくっついてきます。
「上品なよい表現」という意味を持ち、転じて、「詩」や「和歌」のことを指すのだとか。
(平安時代の貴族たちのジョーシキだったようです。シャレオツ。)

あはれがる/困ずる
哀れに思う/疲れる

をかし(おかし)
意訳では「悪くはない」という微妙な表現になってますが……。
この言葉は、通常の「をかし(明るさや華やかさを伴った客観的な賛美のことば)」として解釈してもいいし、「滑稽だ」とか「不審だ、あやしい」とかの、マイナスな意味で解釈していただいてもいいなと思ってます。
皆さんでお好きに解釈して頂ければと思って、敢えて意味の幅広いこの言葉を持ってきてみました。
本家様の「もし私から動くのならば」って部分の意訳です。
「動く」って、単に動作的なmoveじゃなくて、誰かと関わったり、感情を揺らしたりすることかな?と思って、「思いわずらう+をかし」という風な感じにしてみました。

心の色はうつりにけりな
これは、ピンときて下さったかたもいてうれしい!
平安時代初期の歌人であり才女であった小野小町の歌、
「花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに」
(訳:桜の花の色は、色褪せてしまった。春の長雨が降っている間に。ちょうど私の美貌が衰えたように、恋や世間のもろもろのことに思い悩んでいるうちに。)
から引用しました。
小町ちゃんの歌の場合の「うつる」は「花」に対応して「花の色がうつりゆく=色褪せる」という意味に解釈できるそうなので、こっちも本家様にある、白になったり黒になったりな歌詞を踏まえて「色褪せる」って感じで読んでもらえるととっても嬉しいです。

射干玉(ぬばたま)の夜
「射干玉の」というのは「枕詞(まくらことば)」と言い、和歌をオシャレに!楽しく!するワザのひとつです。
とあるキーワードから特定のキーワードを呼び出す、という働きをします。
「射干玉の」は「夜」を呼び出す枕詞なので、「射干玉の夜」となりました。




以上、このような感じです(ぜはーぜはー)。

日々再生数・マイリス・コメント数が増えていて本当に嬉しいです。
それもこれも、素晴らしいご本家様方と出会えたからこそ…!
歌ってみた企画に挑んでくれた良き戦友、杏ノ助ありがとう!
MIXをして下さいましたCalculators様、動画エンコードをして下さいましたT2様もありがとうございました!
そして、今このページを読んで下さっているあなたさまにも感謝しつつ…。
いい加減書き過ぎだよと突っ込まれると思いますので、これにて!



綾部 ふゆ

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